北海道応援サイト!がんばれ北海道!!

卯原内サンゴ草群落地(期間限定)

住所 網走市卯原内60-3
入場料 無料
駐車場 あり、無料
見頃は9月中旬〜十月初旬

一般社団法人 網走市観光協会

網走の由来は、アイヌ語の「チパ・シリ」(祭壇のある島)と呼ばれていたものが古語のため難解になり、「ア・パ・シリ」(我らの見つけた地)または「アパ・シリ」(入り口の地)となったとされる。
卯原内の由来は、アイヌ語の「オ・パラ・ナイ」(川口の広い川)、「オ・パラ・ライ」(川尻が死んだ川)、「ウパラ・ナイ」(煤の川)など、由来には諸説ある。
国道238号線沿い卯原内交通公園から網走方向に約550mの卯原内川の橋手前から漁港方向に約200mほど。網走市街地の網走市大曲1丁目の国道39号線交差点から紋別方向へ約11km。卯原内川の橋を渡って漁港方向に約200mほど。

網走国定公園内に位置し、能取湖沿いのサンゴ草の群生地が卯原内サンゴ草群生地で、1991(平成3)年には3.8haの大群落となり「日本一サンゴ草群落地」標柱も設置されている。揮毫(きごう)したのは、当時の安藤哲郎網走市長である。
秋になると能取湖畔は、あちこちで真っ赤な絨毯を敷き詰めたようにサンゴ草で真っ赤に染まる。卯原内の群落地には木道が整備され、群生地の中央近くまで行く事ができる。9月中旬にはサンゴ草祭りが二日間行われ、ホタテ、ツブ貝などの海産物を買い、安価で味わえることもあり多くの観光客で賑わう。
ちなみに、能取湖のサンゴ草をPRする「さんご草祭り」は50回以上を数え、第1回は卯原内観光協会の発足後の1963(昭和38)年に能取湖畔で開かれた。現在の卯原内地区に会場が移ったのは2回目からである。


説明版
サンゴ草
サンゴ草は塩分の多い湿地に生える葉のな
い一年草で高さは、一〇〜ニ〇センチ多くの節
がある茎が対生し九月中旬から十月にかけて
サンゴのように美しい赤変をし、ヤチサンゴ
又は、アッケシ草とも呼ばれている。わが国
では網走国定公園に最も多くみられ、とくに
能取湖南岸の卯原内附近の大群落は日本で
最も美しい景観を呈する。
静かな湖面に澄みきった空に映えサンゴ草が
水辺に深紅のじゅうたんを敷きつめたように
広がり北国の秋をひときわ深く印象づける
静閑で壮麗な風景である。
卯原内観光協会
昭和六十年九月八日「豊かな海づくり大会」の折
天皇皇后両陛下がお立ち寄りになり
「きれいですね」「長く保存して欲しいですね」と
おっしゃいました。
当時の皇太子殿下並びに同妃殿下

地元の卯原内観光協会では、「能取湖卯原内サンゴ草群落」の保全を図るため、長年に亘り保護育成事業を進めており、1974(昭和49)年能取湖とオホーツク海との間に「永久湖口水路」ができた時も大きな危機が訪れているのである。このときは、湖畔の水位が下がって群生地の乾燥化が進み、生育不良となってしまった。
その後、種の採取と種まきを続けたがうまくいかなかった。さらに水田造成を参考に土壌を掘り起こしたり、雑草を取り除き、1980(昭和55)年には湖水を入れて種をまく「人工湿地」が0.8ha成功。翌年、1981(昭和56)年には約3haへ拡大し、見事な「赤い絨毯(じゅうたん)」をつくりあげその後もトラクターによる整備を毎年続けている。
 ところが2007(平成19)年頃から群生地に土砂の流入などにより水たまりができ、発芽不良や立ち枯れがみられるようになり、地元では「これによって群生地の塩分濃度が高くなったことなどが原因ではないか」と考えた。
このため、卯原内地区のサンゴ草群生地は、2010(平成22)年度に実施した園地整備として、近くの漁港の浚渫(しゅんせつ、(港湾・河川・運河などの底を浚(さら)う土木工事で出た土砂など))土砂を入れて群生地を高くすることに決め、同年秋から土砂を搬入、湖との境界に堤防を造った。
 色付きの不良を改善するため行なった園地整備は、結果的に湖水の流入は減ったものの、翌年の群生地では、土壌の乾燥・強酸性化が進んだため立ち枯れに黒色化が広範囲で見られ、群生地が縮小する結果となった。
このことから、サンゴ草群生地の再生を目指し、2011(平成23)年度に卯原内観光協会・卯原内町内会・東京農業大学・網走市の共同で「網走市能取湖サンゴ草再生協議会」を立ち上げたが、2012(平成24)年には生育範囲が群生地の1割程度にまで減ってしまった。
 いま群生地では市や東京農業大学が原因究明と分析、調査、研究が進み、再生へ向けた取り組みが続けられ、2010(平成22)年度に実施した園地整備として入れた、搬入土砂や堤防は取り除かれており、湖水流入部の整備と水路の設置、採取した種をまくなどしてサンゴ草は徐々に回復し、2013(平成25)年度には、全体の3割程度に復活。2014(平成26)年度には、全体の6割程度まで再生。2015(平成27)年8月31日にはサンゴ草の復活宣言を実施するまで回復した。

Copyright (C) がんばれ北海道 All Rights Reserved.
inserted by FC2 system